平成23年度宅建業者法定研修会を受けて
10月27日13時より三部構成で16時30分まで標記研修会が行われました。今回も社団法人より公益法人に移行するための準備期間として様々な規定が厳格に実施されている感じを受けました。第一部は「埼玉県における相談事例について」というタイトルで行われました。総論として違反行為、処分件数ともに減少していること等が話された。しかしながら「土地の二重売買」、「建築条件付きの土地売買」、「営業保証金の未供託」等々、運転資金の不足が起因した思われるお粗末な事例も報告された。
第二部は「不動産広告の適正化について」でしたが、以前のように紙媒体の広告規制ではなく、ネット媒体による違反行為、及び立て看板の設置等による違反行為についての事例が主でした。先ず立て看板はいかなる場合でも違反行為に該当し、処罰の対象に成ること。続いてネット媒体によるものは故意、過失(不注意)を問わず売却済物件、賃貸の契約済物件等を引き続き公開しているオトリ広告の規制に注力しているとの事でした。生活者に誤解を与えるような表記の仕方も散見され処罰の対象に成った事例等も報告された。
第三部は協会顧問弁護士による解説で「不動産の諸問題について」でした。メインは3月の地震に伴い発生した建築中の建物の倒壊、売買対象の土地の液状化等の危険負担等が主体で大変参考に成りました。賃貸の関係で興味深かったのが建物を賃貸借中に建物の一部に使用不能な部分が発生した場合、家賃の一部減額請求が可能という点。また賃借中の建物が使用不能と成った場合、建物の修繕期間中の代替え建物の家賃負担は賃借人と成りますが、当然使用不能な従前の建物の賃料は工事期間中は免責となる等、これは順当な結果でしたが大変興味深い内容が多く寝る暇も無かった講習で有りました。
なお標記研修会を受講した業者には下記の標識が玄関ガラス等に貼付されておりますのでご確認下さい。